4D v13

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4D Chart v13
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4D Chart を使用すると、データベースのフィールドデータをもとにして、二次元グラフや三次元グラフを作成することができます。フィールド自体の値をグラフ化したり、またはフィールドを使用したフォーミュラの結果をグラフ化することができます。

いずれの場合でも、グラフを作成する際は、それぞれの軸上でグラフ化しようとするデータを選択します。各グラフ軸に対して、グラフ化できるデータタイプに関する制約があります。任意のデータタイプが特定の軸上にグラフ化できない場合、「チャートウィザード」ではそのタイプのフィールドを選択できません。次の表は、項目軸、系列軸、数値軸に割り当てられるデータタイプの情報を示しています。

データタイプ項目軸なたは系列軸数値軸数値軸上で互換性のあるタイプ
文字×-------
テキスト×-------
日付-------
時間×-------
ブール×-------
整数実数, 倍長整数
倍長整数実数, 整数
整数64ビット (*)××-------
実数整数, 倍長整数
フロート (*)××-------
BLOB××-------
ピクチャー××-------

(*) 整数64ビットとフロート型は4DのSQLエンジンでのみ利用できます。

グラフ作成処理を開始する前に、グラフ化するレコードセレクションを作成しなければなりません。4D Chartは独自のウインドウ内、またはフォーム上の4D Chartエリア内で動作します。

4D Chart はカレントセレクションのレコードをグラフ化します。プラグインウインドウでグラフを作成する前に、グラフ化したいレコードを選択します。

4D Chartはグラフ化したいデータが属するテーブルのカレントセレクションに少なくとも1 件のレコードがなければ、グラフを作成しません。

入力フォーム内の4D Chart エリアは、他のテーブルのデータをグラフ化するために使用できます。

グラフ化したいレコードが属するテーブルには、カレントセレクションに少なくとも1 件のレコードが存在していなければなりません。入力フォームを含むテーブルがグラフ化したいテーブルへ自動リレートしている場合、入力フォームのカレントレコードによってリレートテーブルのレコードセレクションが決まります。

入力フォームにはロードされたレコードが既にあるため、カレントテーブルのデータをもとにグラフを作成することは避けるべきです。入力フォームと同じテーブルのデータをグラフ化したい場合は、PUSH RECORDPOP RECORDコマンドを使用するか、またはNew processを使用して新規プロセスを作成しなければなりません。

二次元グラフの場合、横軸(X 軸)にはフィールドを指定し、縦軸(4D Chart ではZ 軸と呼ばれる)には1つ以上のフィールドまたはフォーミュラを指定します。

三次元グラフの場合は、X、Y、Z 軸にそれぞれ1 つのフィールド(またはフォーミュラ)を指定します。

次のグラフ例は、4D Chart がデータベースの情報を使用して二次元グラフを作成する様子を示しています。このグラフは、11 人の学生一人一人が受けた2 つのテストの点数をグラフ化しています。X 軸のフィールドは“学生ID”であり、Z 軸のフィールドはAOCとTUCの点数です。

次のグラフ例は4D Chart がデータベースの情報を使用して三次元グラフを作成する様子を示しています。このグラフは、2 つの会社の月別平均株価を表わしています。X 軸のフィールドには“月”、Y 軸のフィールドには“会社名”、Z 軸のフィールドには“平均株価”が割り当てられています。

データベースに保存されたデータをもとにしてグラフを作成するには:

注: 4D Chart エリアで現在選択されているグラフが存在しないことを確認してください。選択されたグラフを選択解除するには、そのグラフの外側の4D Chart エリアをクリックします。

  1. 4Dのツールメニューからチャート...を選択するか、または4Dツールバーのチャートアイコンをクリックします。
    または
    4D Chart エリアで作業している場合、チャートメニューから新規チャート...を選択するか、4D Chart ツールパレットのチャート作成用アイコンをクリックします。
    チャートウィザードが表示されます:
  2. チャートタイプをクリックします。必要であれば後で変更できます。
    12 種類のチャートの中から選択することができます。1 番目から6 番目までのタイプは二次元グラフであり、7 番目から12 番目までのタイプは三次元グラフです。デフォルトとして、1 番目のチャートタイプが選択されています。
    チャートタイプをクリックすると、チャートスタイルセクションと (次ページの) データ選択セクションが選択されたタイプに応じて変更されます。
  3. (オプション) チャートスタイルをクリックします。
    注: チャートタイプのなかには、スタイルが1 種類だけのものもあります。
  4. 次へ>ボタンをクリックします。
    データ選択ページが表示され、選択したチャートタイプに対応するオプションが表示されます。データベーステーブルの名前が"元テーブル"ドロップダウンリストに表示され、選択したテーブルのフィールド名が"テーブルからフィールドを選択してください"エリアに表示されます。

    注:入力フォーム上の4D Chart エリアでグラフを作成する場合は、テーブルリスト上にカレントテーブルが表示されません。これは、カレントテーブルのデータをグラフ化できないためです。
  5. 元テーブルドロップダウンリストから目的のテーブルを選択します。
    フィールドリストが変更され、選択したテーブルのフィールドが表示されます。X軸 (項目) で使用するフィールドを指定しなければなりません。
    注: 整数64ビット、フロート、ピクチャー、BLOBフィールドをグラフに使用することはできません。
  6. 項目軸に割り当てたいフィールドを"項目軸(X)"ボックスへドラッグするか、またはそのフィールドをダブルクリックします。
    注: X軸フィールドの選択を間違えた場合は、正しいフィールドを"項目軸(X)"ボックスへドラッグして、そのフィールドと置き換えてください。
  7. 三次元グラフを作成する場合は、“第二の項目軸(Y軸)”に系列フィールドをドラッグするかフィールドをダブルクリックします。
    フィールド名がY軸エリアに表示されます。
    注: Y軸フィールドの選択を間違えた場合は、正しいフィールドを"項目軸(Y)"ボックスへドラッグして、そのフィールドと置き換えてください。
  8. グラフ化する値が格納されたフィールドを数値軸(Z 軸)ボックスへドラッグするか、またはそのフィールドをダブルクリックします。
    または
    フォーミュラ...ボタン(二次元グラフのみ)をクリックします。
    フィールド名またはフォーミュラがZ 軸(数値軸)ボックスに表示されます。
    フォーミュラの作成方法についてはフォーミュラを追加するを参照してください。

    二次元グラフの場合、好きな数のフィールドやフォーミュラをZ 軸(数値軸)上に追加することができます。数値軸(Z 軸)に置かれたそれぞれの項目が、ひとつの系列になります。詳細は 二次元グラフのタイプを参照してください。
    :
    • 三次元グラフの場合、Z 軸エリアに置かれたフィールドを変更するには、別のフィールド名をそのエリア上へドラッグ&ドロップするだけです。
    • 二次元グラフの場合、系列(つまり、Z 軸エリアに置かれたフィールドやフォーミュラ)を削除することができます。これを行うには、系列を選択した後、Delete ボタンをクリックするか、Backspace キーを押します。
  9. X 軸の各項目ごとにZ 軸の値を合計したい場合は、"グループ"チェックボックスをクリックします。
    X 軸の項目がユニークではなく、各インスタンスを集計した値を用いて各項目を1 度だけ表示したい場合に、このオプションを使用します。このオプションに関する詳細は[#title id="1187" anchor="477643"/]を参照してください。
  10. Y 軸の各系列ごとにZ 軸の値を合計したい場合は、「グループ」チェックボックスをクリックします(三次元グラフのみ)。
    Y 軸の系列がユニークではなく、各インスタンスを集計した値を用いて各系列を1 度だけ表示したい場合に、このオプションを使用します。このオプションに関する詳細は[#title id="1187" anchor="477643"/]を参照してください。
  11. グラフの設計が終了したらOKボタンをクリックします。
    4D Chart はグラフを作成し、そのグラフを4D Chart エリアに表示します。

データが正しいフォーマットでクリップボード上にコピーされていれば、任意のアプリケーションのデータをグラフ化することができます。

タブ区切り形式でフォーマットされたデータをグラフ化することができます。表計算アプリケーションから複数のセルを選択してコピーすると、通常そのデータはタブ区切り形式になります。また文書処理アプリケーションのデータに関しても、各フィールド間をタブ(tab)で、レコード間を改行でフォーマットされている場合は、そのデータを使用することができます。

以下は正しくフォーマットされたデータの例です:

  • タブ区切り形式 (ワープロソフト)
  • 表計算ソフト
    名前年齢
    Helen25
    Mike27
    Norm22
    Michele23

データの最初の行はフィールド名として使用されます。各カラムにはひとつのフィールドのデータが納められます。

注: クリップボードにコピーされた日付を使用したい場合、その日付がシステムレベルの日付フォーマットと同じ形式でなければなりません。

アプリケーションのデータが準備できたら、目的の行とカラムを選択して、それをクリップボードにコピーします。

二次元グラフの場合、1 つのフィールドをX 軸に指定し、1 つ以上のフィールドやフォーミュラをZ 軸に指定します。次の図は、4D Chart がクリップボードの情報を処理する方法を示しています。  

  • クリップボード
  • 二次元グラフ

三次元グラフの場合、X、Y、Zの各グラフ軸に1 つのフィールドを指定します。次の図は、グラフ例で表計算のデータが使用されているところを示しています。このデータは、3 つの取引先の2 店舗での売上合計を示しています。

  • クリップボード
  • 三次元グラフ

クリップボード上に保存されたデータをもとにしてグラフを作成するには:

  1. データベースのデータからグラフを作成するのステップ1 からステップ3を行います。
  2. データ選択ページでクリップボードのデータを使うを選択します。
    元テーブルドロップダウンリストが無効になり、クリップボードのデータに基づいてフィールド名が作成されます。
    残りの手順はデータベースのデータからグラフを作成するで説明したものと同じです。同じ選択肢やオプションを使用できます。

データベースの内容を用いてグラフを作成すると、グラフに含まれるデータは固定データになります。データベースの内容が変更された場合でも、グラフのデータはグラフを更新しない限り変更されません。

4D Chart グラフを更新するには、4D Chart のチャートメニューから更新を選択します。
この操作により、4D Chart はグラフ化したフィールドが属すテーブルのカレントセレクション内のデータを使用して、選択されたグラフを再作成します。

次のような状況において、グラフを更新します。:

  • レコードをセレクションへ追加したい場合
  • レコードをセレクションから削除したい場合
  • 別のレコードをセレクション内に組み込みたい場合
  • セレクション内のデータが修正された場合

更新を選択すると、グラフで以前選択したオプションはそのままですが、新しいデータのセレクションが使用されます。

注: 更新メニューコマンドは、データベースの内容を用いて作成されたグラフに対してのみ使用可能になります。

項目や系列のなかには、データ内で複数出現するものもあります。例えば、各取引先ごとの購入合計をグラフ化したい場合について考えてみましょう。それぞれの取引先は複数の購入を行っているかもしれません。

二次元グラフを作成する際、各項目がグラフ上に1 度だけ表示されるように、重複している項目の値を合計するように選択できます。三次元グラフを作成する際は、重複している項目または系列、あるいはその両方の値を合計するように選択することができます。

上記の例で説明したグラフを作成するには、[Invoices]テーブルをもとにしてグラフを作成し、[Invoices]CustomerフィールドをX 軸の項目に、[Invoices]SalesTotalフィールドをZ 軸の値に使用します。

取引先のなかには複数の請求書が存在するものもあるため、各取引先ごとに1 つの値(合計)だけが存在するように、“[請求書]売上合計”フィールドの値を4D Chart に集計させることができます。

下の図は、同じ基本的なグラフでグループオプションを選択した場合と選択しなかった場合を示しています。:

  • グループオプションを使用しない場合:
  • グループオプションを使用した場合:
項目軸や系列軸上のデータをグループ化するには、チャートウィザードのデータ選択ページにおいて、対応するグループチェックボックスを選択します。

データ自体の値ではなく、データやデータベースの他の値を集計して得た値をグラフ化することができます。例えば、小売り価格から単位原価を差し引くフォーミュラの結果をグラフにすることにより、利益をグラフ化することができます。

任意の関数や、フォーミュラエディタ上で“許可された”有効な4Dメソッドを参照し、その結果を数値軸上にグラフ化することができます。このメソッドは4D Chartに値を返さなければなりません。項目がグループ化されている場合、4D Chartは返された値を合計します。

また、数値軸上にフィールドや別のフォーミュラもグラフ化する場合、すべての値のデータタイプには互換性がなければなりません。例えば、日付タイプのフィールドとフォーミュラを数値軸上にグラフ化する場合、そのフォーミュラは日付を返さなければなりません。

注: フォーミュラは、二次元グラフに対してのみ使用可能です (二次元グラフのタイプ参照)。

フォーミュラを使用してグラフの値を算出するには:  

  1. チャートウィザードを開きます。
  2. データ選択ページで数値軸(Z)フィールドを指定する準備が整ったら、フォーミュラボタンをクリックします。
    4D のフォーミュラエディターダイアログボックスが表示されます。
    フォーミュラエディターダイアログボックスに関する詳細はフォーミュラエディターを参照してください。
  3. フォーミュラを入力します。
    フォーミュラの例をいくつか次に示します:
    フォーミュラシンタックス
    Month of (Current date)4D関数 (4D関数)
    Day of ([Invoices]Invoice date)4D関数 (フィールド)
    Sin(vX)4D関数 (変数)
    NumVisits$0に値を返すメソッド。このメソッドはSET ALLOWED METHODSコマンドを使用してフォーミュラエディターで利用を許可しなければなりません。
  4. OKをクリックします。
  5. グラフの設計が終了したら、チャートウィザードのOKボタンをクリックしてグラフを作成します。

チャートタイプは、いつでも切り替えることができます。任意の二次元グラフタイプから別のタイプへ変更したり、または任意の三次元グラフタイプから別のタイプへ変更することができます。グラフを作成する際、さまざまなチャートタイプを試し、そのデータの表示に最も適しているチャートタイプを見つけてください。

チャートタイプを変更するには:

  1. グラフが選択されていることを確認します。
    クリックしてグラフを選択します。グラフが選択されると、そのグラフの周りに選択ハンドルが表示されます。
  2. 4D Chart のツールパレット上のチャートボタンをクリックします。
    ポップアップメニューが表示され、別のチャートタイプを選択することができます。このメニューではチャートタイプをプレビューすることができません。
    または
    4D Chart のチャートメニューからチャートタイプ項目を選択します。
    チャートタイプを選択してくださいウインドウが表示されます。
  3. 別のチャートタイプを選択し、OKをクリックします。
    新しいチャートタイプでグラフが再描画されます。チャートドロップダウンリストとチャートタイプ選択ウインドウはともに、データのセレクションに対応するチャートタイプだけを表示します。
    注: 2D チャートタイプを用いて3D データを、(あるいはその逆を) グラフ化することはできません。

4D Chart では、ユーザがグラフタイプを変更しようとした時に警告ダイアログボックスを表示することができます。ユーザは変更をキャンセルするか、または続行するかを選ぶことができます。

  1. 4D Chart の編集メニューからプロパティ...を選択します。
    プロパティダイアログボックスが表示されます。:
  2. グラフタイプ変更注意チェックボックスを選択、または選択解除して、OKボタンをクリックし、プロパティダイアログボックスを閉じます。

 
プロパティ 

プロダクト: 4D
テーマ: グラフ